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会社概要

事務所名税理士法人 カインズ
所在地大阪府豊中市中桜塚4-9-38ユタカマンション1階
  アクセスマップ  
電話番号06-6856-0424
FAX番号06-6856-2087
業務内容

■各種税務に関する業務
■経理・会計・決算に関する業務
■経営相談に関する業務
■相続に関する相談
■独立、開業支援に関する         業務

<営業時間> 9:00~17:00
<休業日> 土・日・祝日

カインズ定期通信

カインズニュース H30.4月号

  ■遺産分割やり直しは民法上も登記上も可能、税務はNG

.相続での「遺産分割協議」

遺言書がないのなら、相続人全員が集まり遺産をどう分けるかを決め、その結果を記した遺産分割協議書を作成して相続人全員の署名と印鑑を押します。


遺産分割協議のやり直し

全員で決めた協議のやり直しは出来るのでしょうか?

「共同相続人は既に成立している遺産分割協議につき、その全部又は一部を全員の合意により解除した上、改めて遺産分割協議を成立させることは、法律上当然には妨げられるものでない。(最高裁1990.9.27)」 

最高裁の判決でやり直しはOKです。弁護士にやり直したいと相談すると、「相続人全員が合意すれば出来ますよ」となるでしょうし、司法書士も「登記は直せます。旧登記を抹消し、登記のやり直しが出来ますよ」となります。しかし、税理士に相談すると、びっくりして「出来ません」と応えるでしょう。そうなんです、やり直しは税務が問題になるのです。相続税基本通達19の2-8によると「当初の分割により共同相続人又は包括受贈者に分属した財産を分割のやり直しとして再配分した場合には、その再配分により取得した財産は、遺産分割により取得したものとはならない」となっているのです。


3.やり直しなら贈与税等

なぜでしょう?「遺産分割」で確認しキチッと帰属した財産になります。それを「遺産分割のやり直し」と称して再分配するのは通常の遺産分割ではなく、贈与や交換などによる任意の財産移転と考えるからです。

税理士の「できません」の意味は、「やり直しは可能ですが、贈与税等がかかりますよ」の意味なんです。

最高裁がOKでも、税務署がNOあれば世間的にはだめなのです。例えば「兄が相続した宅地を弟に変えたい」兄夫婦と残された母親との折り合いが悪く、弟夫婦が母親の面倒を見るということで、相続人の合意で登記は弟に直すことは出来ます。しかし、登記をやり直すと税務署からお尋ねが来ます。税務署はそれを贈与とみて、弟に贈与税を課税します。贈与税は一番高い税金です。それではと、仕方なく兄弟で売買すると、兄に譲渡税がかかります。

また、時価より著しく低額で売買すれば、その時価との差額に贈与税がかかります。

なお、弟所有の宅地と等価で交換して要件を満たせば所得税はかかりませんが、どうしてもとなれば、最後は兄が遺言書を書きます。「自分が死んだら土地は弟に。」

遺言書はいつでも書き直せますが、弟が先に死んだら・・・?


4.土地が売れるから協議書を直したい

「土地が売れることになったので売買代金を兄弟姉妹で分けたい。兄が単独相続してしまったので、遺産分割をやり直したい」これは無理です。名義人の兄が売却するしかなく、兄の譲渡税分を残し、後は各人に現金で配分します。贈与税の申告はすべきであり、贈与でなく金の貸し借りとしたなら返済はどうする?結局はバレてしまうのがオチです。


5.法定相続分通りの相続登記

法定相続分で相続登記された土地で相続人が子3人なら各1/3の「何年何月何日 相続」と登記されます。

この登記は「分割済」と見えて「未分割」かもしれません。

分割未了、つまり未分割でも、相続人1人の申請で他の相続人の了解を得ないで、この法定相続分の登記は可能なのです。そして未分割なら遺産分割の登記は可能です。「何年何月何日 遺産分割」と登記で名義を変えられますが、これは「やり直し」ではありませんのでご留意下さい。

いかがでしたでしょうか。上記のように、民法や登記ではOKですが、税務ではダメということが多々ありますので、必ず当事務所にご相談下さいますようにお願い申し上げます。

 

                                             税理士 北秋 勝己

カインズニュース H30.3月号

  月の外国の格言

 「働く喜びが仕事を完璧なものにする」 アリストテレス

1.税制の潮流を読む

現在は消費税増税、所得税増税、相続税増税、法人税減税という潮流です。消費税を上げるとなると、どうしても富裕層より一般の人の負担感があるということもあり、富裕層に厳しい税制になる傾向があるようです。

今年の改正案のうち、所得税の施行は2020年ですが、年収850万円超の人に厳しい所得税増税があります。

2019年5月に元号が変わり、10月には消費税増税が始まろうとしています。さらに2020年は所得税の増税があり、東京オリンピックが開催されます。                                          2018年は変化に対する準備の年になるかもしれませんね。東京オリンピック後の経済不安を意識し、事前に不動産に意識が集中する年になりそうです。

2.2020年4月1日から契約のルールが新しくなります

  私人間の取引等の基本的なルールを定める民法の債権関係(契約等)の規定が改正されることになり、その改正法が昨年の5月に成立しております。改正法では施行期日は未定とされていましたが、法務省より、一部の規定を除いて2020年4月1日から施行を開始する旨の情報が公表されました。一部の規定とは、「定型約款」という新設ルールの既存契約への適用が回避できる部分があるということと、新設された公証人による保証意思の確認手続のスムーズな実施のため、公正証書の作成手続が上記期日より1ヶ月前倒しで施行開始されるという点です。

契約関係を規定する基本ルールの改正ということで、すべての個人事業者や会社に関係する改正であるため注意が必要です。

3.小さな感動で働き方も変わる

自分の人生は、自分の考え方次第で決まっていきます。

考え方次第で脳の働きが変化し、それが人生を創るのです。

脳の働きを活性化することで、良い人生を送れるようになります。

脳の働きを最も活性化する方策は、「感動すること」です。

感動で脳が最高の状態になり、豊かな人生に変わるのです。

感動は脳の働きを最も活性化し積極的な考えに変えていき、その積極的な考え方が素晴らしい人生を創っていくのです。              感動とは、脳の中にある100種類もの神経伝達物質が脳の中を走り回る状態のことをいうようです。この走り回る状態こそ、脳の働きの活性化状態です。

そして、この脳の活性化こそが働き方改革の中核なのです。

小さな感動でも脳は活性化し、効率性を高めます。

人との挨拶や清掃の習慣は、小さな感動をもたらします。                                 コミュニケーションの心地良さや清潔感は小さいですが、人の心に爽やかさという小さな感動を生み出すものです。        日常の生活習慣で、人は働き方を変えることができるのです。

                            (鳥飼綜合法律事務所 鳥飼サンタの人生の種まき便より)

     

カインズニュース H30.2月号

 税制改正のトピックス◆

今回は税制改正案をお知らせします。重要な改正が結構あるのですが、最も重要な改正のみをご説明します。 その他につきましては同封の事務所通信をご覧ください。今回改正を見送られたどこにも掲載されていない裏情報もお伝えします。        1.事業承継税制が10年間限定で大幅に緩和

(1)発行済議決権株式の全株が対象になります。(現行 3分の2)

(2)相続税は対象株式評価額の100%まで猶予対象になります。(現行 80%)                  (3)雇用確保要件実質撤廃になります。(現行5年間平均80%維持)

(4)複数の株主→複数の代表権のある後継者が可能になります。(現行 先代経営者→後継代表者1名に限定)       (5)推定相続人等以外の後継者に相続時精算課税贈与の適用を認める。                        (現行 推定相続人等後継者のみ相続時精算課税贈与)                                         (6)民事再生・会社更生時の免除要件に譲渡・合併による消滅・解散時を加える。

(現行 民事再生・会社更生時の株式の価額で相続税を再計算し、超える部分の猶予税額を免除)   

この制度は平成30年1月1日から平成39年12月31日までの間に贈与又は相続もしくは遺贈により取得する財産にかかる贈与税又は相続税について適用されます。現行制度はこの制度を適用した企業はごく僅かでした。 今回は現行と違い、凄く使いやすいものになりますので、今まで躊躇していた企業の適用が増えるでしょう。是非お勧めします。

2.税制改正の積み残し - 償却資産の固定資産税

最近、市役所がシビアに対応してきております。機械等の固定資産に対する固定資産税(土地建物の固定資産税ではありません)のことです。中小企業は30万円未満の少額資産は法人税では一括損金ですが、償却資産の固定資産税は申告対象になります。

また、法人税では1円の備忘価格まで償却できますが、償却資産申告では昔の法人税制度のままで5%までの償却になり、法人税の帳簿と別帳簿で管理が必要になっています。

そして申告期限が1月31日で、個人の確定申告とも違いますし、法人も決算期と関係なく1月31日なのです。こんな税金は廃止して欲しいのですが、それが無理でも仕組みを法人税とリンクさせて申告期日も揃えてほしいものです。日本税理士会連合会と日本商工会議所が要望を出しているのですが、改正見送りになっています。理由はシステム開発などの問題がネックで間に合わないとか?廃止にはならないようですね。

3.税制改正の積み残し - 中古物件海外不動産投資による節税

  2016年11月7日に会計検査院が「国外に所在する中古の建物に係る所得税法上の減価償却」について、「海外中古賃貸物件節税はけしからん!」と言っています。

アメリカでは築50年でも内外装ピカピカ木造住宅が多いし、物件価格に占める土地価格は僅かなのです。その海外資産の耐用年数も国内物件と同じであり日本の富裕層が買った1億円の米国物件で、その内訳は土地2000万円と築50年の木造賃貸住宅8000万円と仮定すると、耐用年数は4年なので、毎年2000万円の減価償却費が計上され、家賃と経費が同じなら4年間毎年減価償却費の2000万円分が赤字となり、他の所得と通算して節税()をし、5年経過したら低税率の分離課税で売却をするのです。

会計検査院が調べると対象者の過半数が耐用年数4年だったそうで、節税目的ばかりとお冠! アメリカやイギリスの戸建住宅で中古住宅は新築住宅との価格差が小さく、日本と違い中古でも大きく値下がりしません。

だから耐用年数は4年はおかしい!と財務省に対して減価償却費を見直せと釘を刺したそうです。会計検査院は「国外所在の中古建物」で所得税限定です。法人税には分離課税制度がないので法人はお咎めなしです。

個人限定、国外限定、建物限定です。しかし、制度化の難易度が高いそうです。ということで今回での税制改正は見送りとなりました。

裏情報ですが、国会議員で帽子をかぶったお偉いさんが止めたらしいです。この方もこの節税をしているとの事???

今年の改正案は節税を封じるような改正が多いのです。国としては今後過度な節税をしないでくれと言っています。     

カインズニュース H30.1月号

明けましておめでとうございます。                                            昨年の2月で事務所開業30年を迎える事が出来ました。これも皆様方のご尽力とご支援により達成できましたことと、心よりお礼申し上げます。皆様ご存知の通り、「平成」は来年が最後の年となり、2019年5月からは現皇太子様が新天皇に即位すると共に、新しい元号が使われることになります。

その皇太子様のお人柄が窺えるエピソードが最近話題となっているそうです。それは平成17年皇太子様45歳の誕生日の会見の時にご自身が紹介された、ある詩です。ご紹介します。

 批判ばかりされた子供は、非難することをおぼえる

   殴られて大きくなった子供は、力に頼ることをおぼえる

  笑いものにされた子供は、物を言わずにいることをおぼえる

  皮肉にさらされた子供は、鈍い良心の持ち主となる

  激励を受けた子供は、自信をおぼえる

  寛容に出会った子供は、忍耐をおぼえる

   賞賛を受けた子供は、評価することをおぼえる

  フェアプレーを経験した子供は、公正をおぼえる

  友情を知る子供は、親切をおぼえる

  安心を経験した子供は、信頼をおぼえる

  かわいがられ、抱きしめられた子供は、世界中の愛情を感じ取ることをおぼえる

 この詩はアメリカの家庭教育学者ドロシー・ロー・ノルトが作った詩ですが、スウェーデンでは中学校の社会科の教科書に収録されているそうです。この詩を紹介された皇太子様は「子供を持ってつくづく感じますが、この詩は人と人の結びつきの大切さ、人を愛する事の大切さ、人への思いやりなど、今の社会でともすれば忘れがちな、しかし、子供の成長過程でとても大切な要素を見事に表現していると思います。非常にこの詩には私は感銘を受けました。」と話されています。本当に天皇陛下といい皇室の方は心優しい人ばかりですね。

どこかの大統領や首相そして委員長等もっと見習っていただきたいですよね。この人達が国の長である限り、世界、そしてそれぞれの国の安堵の日はないのではないでしょうか。

少子化が進む日本において、今後益々「子は宝」となっていきます。その子供たちがこの先どう育っていくかは、大人である私たちの姿勢次第です。そういった意味では、この詩がこれを機に広く知れ渡って欲しいですね。私は数学や英語などの勉学を重視するのでなく、又、教育無償化とか形ばかりでもなく、もっと慈愛と道徳・マナーを重きにおいた教育が絶対に必要であると思います。皇太子様が感銘を受けたロー・ノルトの詩が新しい元号と共に慈愛に満ちた国、「日本」を作っていくことを祈願して年初の挨拶とさせていただきます。

これからまた1年、どうぞよろしくお願い申し上げます。

     

カインズニュース H29.12月号

 子供名義の預金の相続税 - 贈与なのか贈与の自作自演なのか                             

「贈与した」と「贈与したつもり」とでは、相続税が違います。


◆子供に毎年36万円贈与した?

子供3人は小学生で、父はそれぞれの名義の預金口座を開設。子供が成人した頃から子供一人につき毎月3万円を積立て預金にします。1年36万円になり、家から嫁いだ娘の分も父は積立てを続けました。口座開設から20年経ち、父が亡くなり、子供3人に各数百万円の通帳が残されていました。「贈与」で積立続けた子供名義の預金です。子供は「お父さん、私たちの名前で預金してるみたい」と気づいても「ありがとう」なんて恥ずかしくて言えませんよね。葬式後に自分名義の通帳を前に手を合わせて、初めて「ありがとう」ですよね。ですが、税務署が調べると、父は自分の給与入金口座から3万円ずつ3人の子供に自動振替をし、印鑑は家族共有印鑑の使い回しで娘の結婚や転居を銀行に届けずに、通帳は子供ではなく親の管理下でした。

◆贈与とは何でしょうか

「贈与は、当事者の一方が自己の財産を無償で相手方に与える意思を表示し、相手方が受諾をすることによって、その効力を生ずる。(民法549条)」「あげる」との意思表示と「ありがとう」との受諾で贈与が成立するのです。税務署はそこを問います。親は「あげる」と言い、本当に「あげたのか」? 子供は「ありがとう」と言い、本当に「もらった」のか。そうなら贈与となるのですが、税務署は「贈与されていない」と判断し、相続税課税をします。子供は「毎月積立ての都度、父から子供らに贈与されたものであり、各人とも受贈の事実も残高も認識していたし、預金の管理は子供の依頼により母が管理していた」と主張しましたが、国税不服審判の認定は「父(母)が子供らの名義を用い、毎月積み立てられ形成された」ものであり、「預金は父は子供らの大学入学や結婚に際し、その資金に充てるために父(母)が作成した」としました。子供の名義を借用しただけで、名義は子供だけど実質は父の預金であり、自分の預金から自分の預金に移しただけとなり、結局は、父の預金であり相続税課税対象ということになります。子供の管理下の通帳に入金し、子供が自由に使えるなら贈与です。親の管理下の通帳に金を移すだけなら贈与ではありません。子供が自由に使える預金に振り込めば黙示の「あげる」、使えば「ありがとう」になります。子供名義の預金通帳を介在させた父の自作自演に過ぎず、子供の名義でも父の相続財産として相続税課税となります。(国税不服審判所 平成18426日裁決)

◆贈与するなら、ちゃんと贈与


贈与は1月から12月の暦年単位課税なので、12月実行が多いと思います。父は毎年110万円を子供(孫)の通帳に振込み、通帳とカードは父の金庫に入れ、子供(孫)は贈与を受けていることを知りません。これは完全にアウトです。110万円でなく111万円贈与して、贈与税1000円を払えばOKとか?それならと、同じ状況のまま父が勝手に贈与税申告(父筆跡)、父が贈与税納税・・・これもやっぱりアウト。 「あげる」「ありがとう」を書面にして明確化し、贈与契約書を締結しましょう。(筆跡に注意)

印鑑と通帳とキャッシュカードは必ず子供が管理します。しかし、父の金庫にあればアウトです。税務調査では「金庫開けてください」となります。税理士の仕事をして30年経ちましたが、相続税の税務調査はこの名義預金や名義株式等を指摘されるケースが90%を占めています。是非、上記の留意点を考慮して実行してください。

今年も残りわずかとなりましたが、いろいろとお世話になりありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。         

カインズニュース H29.11月号

■リバースモーゲージ型住宅ローン

1.リバースモーゲージとは

 自宅を担保に借入をして、金利も元金も一切返済しないで、自分が死んだ後に自宅を売って返済するという方法を言います。

2.リバース型住宅ローンとは

定年後にローンで自宅を購入します。例えば、4000万円の新築マンションをそれまで住んでいた戸建旧自宅を2000万円で売り、それを頭金にして購入します。不足の2000万円は住宅ローンを設定します。金利1%、10年の均等返済なら月18万円になりますが、多額ですね。でも金利だけなら払えそうですね。そこで金利3%ローンで月5万円の金利だけを支払い、元金は据え置きます。融資期間10年等の有期でなく、死ぬまでの終身です。元金はずっと2000万円のままです。自分(自分及び連帯債務者にした配偶者)が死んだ後に自宅を売って一括返済する約束の契約です。あるいは相続人が一括返済します。

これがリバースモーゲージ型住宅ローンなのです。最近いくつかの銀行が始めています。対象は60歳以上の者で、上限は担保評価の50%か60%、かつ5000万円までで、新築なら担保評価=購入価格となるとのこと。返済額は年金等年収の30%か35%までです。保証人は不要だそうです。住宅金融支援機構が、このリバースモーゲージ型住宅ローンに対して金融機関向けの保険を出すようになったのです。       死亡後に相続人からの一括返済が直ちに見込めない場合、すなわち実際に自宅売却となる場合、相続人と連絡が取れない場合に機構が銀行に一括返済します。相続人の調整や売却等の面倒なことは機構任せになります。

銀行は担保割れ回収不能リスクなし、相続人ともめるリスクもありません。安心して銀行は積極的に融資できます。保険料は条件により年0.39%から1.01%でローン金利に実質上乗せされることになります。

3.リバース型でリフォーム資金

リバースモーゲージ型住宅ローンはリフォームにも使えます。ただし上限は1500万円です。マンションに転居せず、今の住んでいる戸建て住宅で悠々自適に生活します。でも古くなれば大規模リフォームで1000万円必要になります。預金から1000万円払うと老後資金に不安が残るので住宅ローンを組みます。1%10年均等返済なら月9万円、利払い3%だけなら月2.5万円になります。自分及び配偶者が死んだ後に自宅を売って返済する契約です。


4.リバース型で借り換え資金

リバースモーゲージ型住宅ローンは借り換えにも使えるそうです。借り換え後は元金返済がなくなり金利だけになります。返済額は激減になります。

5.「ノンリコース型」プラン

住宅金融支援機構は「ノンリコース型」プランを2017年4月に用意しました。4000万円で買った新築マンション、残高2000万円を残して、夫婦が亡くなったので、約束通り売ったら中古価格は1500万円で担保割れして回収不能になった場合、普通は相続人に回収不能500万円の請求が行きます。しかし、「ノンリコース型」なら2000万円は銀行に全額返済、500万円の損は機構がかぶり相続人には請求はいかないのです。その分保険料は高いそうです。

いかがでしょうか。リバースモーゲージ型住宅ローンは相続対策にもなります。借入金は相続税の計算をするときは財産から控除してもらえるからです。一度皆様もご検討してみてください。

    

カインズニュース H29.10月号

 ■小規模宅地の特例の活用  (賃貸用から事業用への転換)

 この特例は相続税法の規定で、一定規模の面積までは税金をかけない面積的な基礎控除なのです。大幅に減額され、下記の土地から選択します。

(1)居住用宅地(自宅)の土地は330㎡までは8割減で評価

   自宅の土地が330㎡で評価額が一億円であれば2,000万円になります。

(2)事業用宅地(店舗・工場等)の土地は400㎡までは8割減で評価

(3)賃貸用宅地(アパート・マンション・貸ビル・アスファルト駐車場)の土地は200㎡まで5割減で評価

 上記(1)330㎡と(2)400㎡は併用適用ができ、合計最大730㎡まで8割減額できますが、(3)の200㎡を適用すると(1)と(2)は適用不可です。

 Aさん・・・小売業自営

  事業用宅地(店舗敷地)400㎡と自宅330㎡が相続財産とします。

  事業用400㎡を選択します。事業用選択なら自宅330㎡併用適用が可能で、合計730㎡が8割減になります。

     <課税対象額> 土地10万円×730㎡×(1-0.8)=1,460万円 

 Bさん・・・・不動産賃貸業自営 

   賃貸用宅地(アスファルト駐車場)400㎡と自宅330㎡が相続財産とします。

  賃貸用400㎡を選択して200㎡だけ5割減になります。事業用選択と違い、賃貸用200㎡まで選択なら自宅での8割減適用は不可で

  す。<課税対象額> 土地10万円×730㎡-10万円×200㎡×0.5=6,300万円


 (注)実務では自宅330㎡を選択しますが、賃貸用宅地は適用はできません。330㎡以下であれば賃貸宅地は一部適用できます。

    AさんもBさんも同じ730㎡なのに大きな差があります。

<対策>

 ①駐車場から有料洗車場に変更

   Bさんの相続税対策は、貸駐車場から有料洗車場業への商売替えです。賃貸用適用でなく事業用適用になります。人を雇いコイン洗車機を 

  並べた有料洗車場業です。400㎡全体が8割減、自宅8割減も適用になり、Aさんと同じになります。


 ②貸店舗から店舗経営に変更

   賃貸店舗で敷地400㎡なら賃貸用宅地で自ら店舗経営を始めれば事業用宅地になり、8割減が適用されます。


 ③賃貸マンションから民泊に変更

   敷地400㎡20戸賃貸マンション全室を民泊事業に変更します。賃貸業でなくホテル業で、所得税は不動産所得でなく事業所得になりま

  す。相続税法上も事業用となれば、Aさんと同じになります。


 ④月極駐車場から時間貸に変更

      月極駐車場から管理人がいる時間貸しパーキングに転換すれば、自己の責任での他人保管業となるので、所得税上は不動産所得でなく事業

  所得になります。しかし、相続税法上は駐車場業は規模・設備・営業形態を問わず貸付用と同じに取り扱われますので、事業用宅地でなく8

  割減は適用できません。

  有利にこの小規模宅地の特例を適用するために上記の対策を選択されるかは慎重に検討してください。

  それに、この小規模宅地の特例はあくまで選択制です。不利な選択を選んでしまうと申告の変更は(更正の請求)できません。

  また、この適用を知らずに適用しないで申告した場合、後日に適用しようと思っても更正の請求はできない制度ですので注意してください。

     

カインズニュース H29.9月号

  生産緑地の2022年(平成34年)問題とは・・・

 現在農家の方で、1992年(平成4年)に生産緑地を選択された方は特に高齢化と後継者がおられない場合、この2022年に生産緑地のままにするか宅地化にするかで悩まれています。そして農家の方が宅地転用や売却をすることに目を付けて既にハウスメーカー等が営業をしています。それについても農家の方が悩まれているのが現状です。今回は、その生産緑地について書かせていただきます。            


1.生産緑地とは?

 生産緑地とは、良好な都市環境の形成を目的として指定された市街化地域内の農地をいいます。土地所有者の申し出に基づき、一定の要件のもと市町村が都市計画手続を経て、生産緑地地区と指定されるのです。

 現在の生産緑地は、バブル期の地価高騰を受け大都市の宅地供給を促進するため、市街化農地を「宅地化するもの」と「保全するもの」に区別する過程の中で制度化されたものです。宅地が不足していた三大都市圏の特定市街化農地には、固定資産税に宅地並み課税を適用することにより宅地供給を促進したのです。また、保全する農地は生産緑地として開発や建築等の行為の制限を課す代わりに、固定資産税や相続税の優遇措置を適用したため、税負担軽減を希望した多くの農家が生産緑地の指定を受けたのです。

 行為の制限は、市町村長へ生産緑地の「買取申し出」を行い、一定の手続を経ないと解除できないことになっています。この買取申し出は「主たる農業所得者が死亡又は一定の故障」の状態にならない限り、生産緑地告示の日から30年を経過するまで出来ないという厳しい条件が定められているのです。この30年を経過するのが2022年(平成34年)なのです。

2.2022年問題とは

 2022年になると、営農継続意向がない生産緑地所有者が、宅地転用、売却で買取申し出を行い、多くの宅地が一気に市場に放出されると予想され、それ以外の土地も好条件の生産緑地と競合し、需給バランスが崩れ、土地の価格形成に影響が出ると言われています。

 ただし、2022年に実際どの程度の買取申し出が行われるかは現時点では全く未知数のようです。なぜなら、買取申し出を行うと税制優遇措置は適用できず、納税猶予を受けている方は猶予相続税+利子税を納める必要があるからです。

 また、先祖代々引き継いだ土地は極力守りたいと考える方の心情も無視できないのです。

 納税猶予を受けている場合は、納税が免除されるタイミングで買取申し出を行うケースが多くなると思います。納税猶予を受けていない場合は、宅地並みの固定資産税以外の負担は無いので、買取申し出をするケースが多くなると思います。

3.生産緑地法の改正

 2017年4月に国会で可決成立した「都市緑地法等の一部を改正する法律案」では、買取申し出の始期を10年延期する「特定生産緑地」が創設されます。創設の目的は、政府の2022年に一定数の買取申し出があることを想定しており、買取申し出の始期延期により農地保全を勧めようとしているのです。

 なお、特定生産緑地の税制優遇措置の適用可否はまだ未定です。

4.2022年に向けて

 消費税の増税や東京オリンピックの反動、世帯数の減少による住宅の需要の縮小が予想され2022年は不動産マーケットは不透明なのです。上記の生産緑地2022年問題が現実化すれば地価下落は免れないかもしれません。

 農家の方にとって将来の相続も踏まえ、農地として残す土地、有効活用する土地、売却する土地の選択が必要になってきます。2022年まで時間はあるにしても、保有不動産を見直し、方針を決める機会ではないかと思います。ハウスメーカー等の営業に振り回されないようにして下さい。

 また、間違った情報や生産緑地と納税猶予と混同されているケースが多々あります。当事務所に必ずご相談していただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 9月6日付けの日経新聞の朝刊の一面に「都市農地維持へ税優遇・生産緑地22年期限、転用を抑制」と題して生産緑地の記事が掲載されました。上記の内容はこの日経の記事の前に執筆したものです。新聞記事の参考になれば幸いです。

     

カインズニュース H29.8月号

   .民法改正試案 2017年7月18日法制審議会

 婚姻20年以上の夫婦間では、配偶者に贈与または遺贈された住居を遺産分割の対象から外せるようになります。配偶者の 自        宅を守ろうとしているのです。①婚姻期間20年以上 ②配偶者に住居を生前贈与か遺贈(遺言)で贈与の意思を示す

 この2つの条件が必要です。20年未満・意思表示なしなら適用は受けられません。婚姻20年以上なら自宅2000万円まで配偶者贈与制度があります。または遺言書に「自宅は妻に遺贈する」と書いていれば、どちらもそれ自体は有効になります。

 ただし、現行では自宅は遺産分割や遺留分では相続財産額に持ち戻され加算されます。                   原則は、財産4000万円なら相続財産は贈与済みの自宅2000万円を持ち戻すから6000万円となり、配偶者相続分の2分の1は3000万円となります。ただし、自宅2000万円が含まれるので、あと1000万円だけになります。       

 改正案では、自宅は相続財産の持ち戻しはしなくて良いのです。そうなると相続財産は4000万円になります。配偶者は2000万円となり、配偶者は自宅2000万円の他に2000万円もらえるのです。又、預貯金について遺産分割未了でも生活費や葬儀費用の資金を引き出しやすくする「仮払い制度」が創設されます。かつて預貯金は遺産分割不要で銀行から引き出せましたが、昨年12月の最高裁判決で遺産分割が必要となりました。お金を引き出せないという不便解消措置なのです。年内に要綱案が出され、来年の通常国会提出を目指すようです。

2.2016年6月 法制審議会の民法改正中間試案

 改正試案に先立ち昨年2016年6月にも試案公表されました。配偶者の相続分につき、次の甲案、乙案を示しました。

 甲案・・・婚姻期間に財産が一定割合以上増加したらそれは配偶者の功績だとして配偶者の具体的相続分を増やすという、         

      寄与分的な 考え方

 乙案・・・婚姻20年か30年経過で、(乙-1案)夫婦の届け出により、又は(乙-2案)当然に、配偶者相続分を3分の2

      (現行2分の1)に増やすとの考え方

 

ところが、弁護士会に酷評され、甲案も乙案もお蔵入りになりました。以下は各会のその時の意見です。

 ①日本司法書士連合会は「甲案に賛成する」。乙案では債権者が配偶者の法定相続分を知ることができない。            

  だから法定相続分一律 の甲案が良い。

 ②日本税理士会は「案の中では乙-1案が望ましい」。甲案は財産増加額の正確把握は困難で、乙-2案は結婚期間が長いからと 

  いって円満とは限らず、財産形成に貢献したとは限らない。だから乙-1案が良い。

 ③日本弁護士連合会は「甲案、乙-1案、乙-2案いずれも反対である」。多様な夫婦関係の実態に即した遺産相続を実現し、相続

  人間の公平に合致するのか疑問といわざるを得ない。配偶者の貢献を評価しようとする元々の出発点から外れるものである。

 ④第二東京弁護士会も「甲案」、乙-1案、乙-2案のいずれにも反対する」甲案は内縁期間中の財産形成への寄与が考慮されず、 

  離婚の財産分与と整合性がとれない。乙-1案は遺言等との違いなどが一般人にわからない。配偶者以外の遺留分が、他の者(夫

  婦)の意思で下げられることになるのはおかしい。乙-2案は配偶者貢献なしのはずの別居期間や、内縁期間中財産形成寄与はど

  うするか。 

   以上ですが、いろいろな考え方がありますが、弁護士会の言っていることはよくわからないですね。それを踏まえて上記1の新

  改正案が考えられたようです。参考にしてください。

                                                  代表社員 北秋 勝己

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カインズニュース H29.7月号

     

=健康管理と企業防衛(生活防衛)= 

              (なぜ税理士事務所が保険(生保・損保)の提案をするのか。)


たまにお客様から「何で税理士事務所が保険やっているんや」と言われることがあります。「税務や会計、経営助言が税理士の業務で、保険は保険屋に任せたら良いのではないのか?」という疑問を抱く方もおられます。それでは逆にどうしてだめなんでしょうか。保険業務も私たちにとっては税務業務等と同様に本来業務なのです。                                                この2年近くの間に、当事務所のお客様で約20名の方が病気等で命を落とされました。                 この内、約半数の方が社長であり、役員であり経営に携わる方で、そのほとんどの方が癌を患っておられました。      しかも、若い方が多く、60歳前後の方が多かったのです。何度もお通夜や告別式に参列いたしましたが、ハンカチのいらない時はなかったです。本当に辛かったですし、寂しい思いがこみ上げてきました。ほとんどの方が私にとって想い出深い経営者でありました。今回ほど痛切に健康管理の重要性を感じたことはなかったです。

経営者が亡くなると、事業に家庭にと大きく影響が出てきます。その際に保険がいかに重要であるかを再度認識させられました。私どものお客様の会社はすべて今も残された方々で頑張って業務を継続されておられます。                    「もし、保険に入ってなかったら・・・」と想像するとぞっとします。売上は激減、家賃・仕入・外注の支払いや給与の支払い、借入金の返済。もしかすると支払いのために個人の資産を手放さざるを得ないかもしれません。保険に加入していない方は少ないと思いますが、加入している保険の付保内容によって残された家族や従業員の生活、事業の継続が大きく左右されるのです。

企業を防衛することを目的とした生命保険の提案において、一番ふさわしい立場にいるのが我々税理士事務所だと思っております。それは、企業あるいは家庭で現在の業況でいくらの保険料を払っていけるのかという支払能力を正確に把握し、会社に万が一のことが起こったときに、どのくらいの資金が必要なのかを適性に判断できる唯一の存在だからなのです。

保険販売のノルマはございません。確かに代理店として手数料はいただいております。しかしそれは当事務所の社員の保険の知識や研修を積み重ねている分の手数料と思っています。保険は必ず税金が絡んできます。どの税法にも生命保険の取扱いが書かれていますし、毎回改正が行われたりしており、それだけ保険と税金は深い関わりがあるのです。ドイツやアメリカ等の会計人は、保険業務は会計事務所が代理店(代理店制度はないと聞いてます)にならなくても本来業務に位置づけされております。 それだけ重要であり、税法の知識なしでは保険業務は出来ないとまで言われています。                                            税理士事務所以外の業者はお客様の財産内容や資金繰り等はご存じ有りません。実際、資金繰りが厳しいのに加入されて困られている方もおられました。税法的にも問題がある保険も見受けられます。従業員や家族を路頭に迷わす事にならないようにしなければいけません。

私たちは本当に企業と経営者の家族そして従業員を守っていきたいのです。どのような保険に入られているのか、顧問料を頂いている以上知っておかなければなりません。その為にも、巡回監査担当者が保険証券等を見せていただくことが必要になります。是非躊躇なくお見せいただきますようお願いします。 問題のない保険であればそれ以上勧誘は一切いたしません。最近は生存給付生命保険があります。これは特定の病気にかかってしまった場合は、保険金が全額支給されるという保険です。これも考慮に入れておいてください。

また、保険も重要ですが、やはりその前に健康管理が一番だと思います。経営者は毎日の業務で身体や神経を磨り減らしています。そのため、毎年の健康診断が大切になってきます。私は毎年血液検査と胃・腸のカメラ・脳のMRI(2~3年に一回)等を欠かさずに受診しています。暴飲暴食も気をつけており、特にアルコールは気を遣っています。なるべくビールであればコーンスターチ、お酒であれば醸造アルコールが入っていないものを選んで飲んでいます。コーンスターチも醸造アルコールも防腐剤なのです。肝臓に影響を与えます。野菜や果物も無農薬のもの、添加物が入ってないもの等、神経質と言われるぐらい気を遣っています。 

多くの経営者の方が亡くなったこの2年の事を考えれば、健康管理は経営者として当たり前であると、今まで以上に思うようになりました。自分だけの身体ではありません。家族そして従業員の事も考えてあげていただきたいのです。


カインズのスタッフ一同、皆様方の企業の防衛と家庭の防衛を心から願っております。

今後ともよろしくお願い申し上げます。